ナイジェリア中央銀行、eナイラの普及促進にNFC技術を導入
CBN(ナイジェリア中央銀行)は、最近前総裁が失脚したにもかかわらず、CBDC(中央銀行デジタル通貨)プロジェクトに注力し続けている。
現地メディアのザ・サンの報道によると、eナイラの普及をさらに促進し、CBDCモバイルアプリを改善するため、同行はNFC(近距離無線通信)技術を導入し、便利な非接触型決済を可能にした。
eナイラのモバイルアプリはこれまで、取引にQRコードを利用していた。
しかし、CBNは現在、モバイル機器と決済端末のシームレスなやり取りを促進するため、NFC技術を追加した。
NFCとは、電磁誘導を使って機器間の通信を可能にする近距離無線接続技術のことだ。
CBNのリスク管理部門のジョセフ・アゲイ副部長は、アブジャ大学のeナイラ啓発ワークショップで、新技術採用の重要性を強調した。
同氏は、CBDCの普及率を高めるうえで、この改修は重要な役割を果たすと期待されると語った。
●eナイラ・アプリ、ユーザーに多数の利益を提供
アゲイ氏は、eナイラは進化しており、複数の役立つ機能が追加されたと語った。
「eナイラ・アプリには多数の利点がある。世界はデジタル化しており、CBNが後れを取るわけにはいかない。そのため、新技術があるならばそれを採用する」と同氏は述べた。
「私たちはCBDCアプリを立ち上げた2番目の国だ。このアプリには多数の用途と利点がある。これはプログラム可能だ」
さらに、eナイラ・アプリには、実用性と機能性を高めるプログラム可能な様々な機能がある。
例えば、特定の場所で、あるいは特定の物に使うようプログラムすることができる。これは、介入プログラムの実施に特に有用だ。
資金が意図した目的だけに割り当てられることを当局が保証し、悪用や転用を防ぐこともできる。
「これは優れた点だ。取引の速度や清算リスクの軽減は全て、CBNのeナイラで対処される」
ナイジェリアは21年にeナイラを立ち上げ、世界で初めてCBDCを提供する国々の1つになった。
しかし、当初の普及率は予想を下回り、CBNは利用を推進するために様々な戦略を模索した。
一例として、同行は輸送分野にユースケースを導入し、USSD機能をeナイラに統合した。
こうした努力にもかかわらず、CBNのゴドウィン・エメフィエル前総裁は、eナイラの成長率の低さは民間銀行がCBDC拡大よりも自らの利益を優先しているせいだとした。
注目すべきことに、ナイジェリアの中央銀行は21年に、銀行や金融機関がデジタル通貨取引を促進することを禁止していた。
しかし、この禁止にもかかわらず、アフリカで最も人口の多い同国の国民は、米国外のP2P(ピア・ツー・ピア)取引プラットフォーム上で行われるデジタル・トークン取引において、未だ最大の取引量を占めている。
(イメージ写真提供:123RF)
This story originally appeared on cryptonews.com.
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