BRICSで10年以内にデジタル通貨の導入が開始される可能性

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 ブラジルの専門家らは、22日から開催されるサミットで、BRICSの首脳陣が圏内デジタル法定通貨の立ち上げで合意すると考えている。

 専門家らは、この通貨は今後5-10年内に登場する可能性があると述べた。

 CNNブラジルとタス通信によると、トレース・ファイナンスで外為責任者を務めるエヴァンドロ・カシアーノ氏は、BRICSは「この件に関する作業部会を設立して会議を終えるべきだ」と主張した。

 カシアーノ氏は次のように述べた。

 「この問題に対処するための、より小規模でより技術的なグループに向けて話し合いを進めるべきだ。各国が大筋で合意する必要がある」

 投資サービスを提供するネクスジェンでアナリストを務めるミレナ・アラウージョ氏も、BRICS発行のデジタル法定通貨について楽観的だ。

 同氏は、南アフリカのヨハネスブルグで8月22日から24日に開催されるこの会議で、共通デジタル通貨に関する「議論が始まる」ことを期待していると述べた。

 アウラージョ氏は、当局者らが「この提案の具体的で実現可能性のある計画から始める」ことを期待してると語った。

 カシアーノ氏は次のように意見した。

 「BRICSの銀行が発行を行い規制当局となるならば、単一の圏内デジタル通貨は可能だ」

 同氏は、発行プロセスは「段階的に実施」される可能性があり、完了までに「5-10年を要する」かもしれないとした。

●BRICSデジタル通貨:加盟国が熱心な理由

 カシアーノ氏は、米国は現在「史上最悪の経済危機を迎えており」、今のグローバルな経済状況はBRICS通貨の「創設に好都合」だと付け加えた。

 ブラジルのルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルヴァ大統領は23年、BRICS間での貿易を促進する共通通貨の創設を支持すると述べた。

 ルーラ氏は4月、この通貨は国家間の貿易協定において米ドルを置き換える可能性があると述べた。
 
●BRICSデジタル通貨-8月に進展?

 BRICS各国は、19年からデジタル・トークン立ち上げを議論しており、近年各国が脱米ドルの取り組みを強化する中、計画を見直してきた。

 中国、ブラジル、ロシアなどの加盟国も、デジタル人民元、DREX、デジタル・ルーブルという独自のCBDC(中央銀行デジタル通貨)を急速に進めている。

 この3カ国は全て、ロシアの重要な同盟国であるベラルーシのように、自国のCBDCで「国際貿易」を行う可能性に言及している。

 ロシアとBRICSへの加盟を望んでいるイランも、金連動のステーブルコインの共同発行を協議している。

●BRICSが「CBDC」型のデジタル通貨を発行する可能性は?

 01年の論文でBRICSという名称を作り出したゴールドマン・サックスの元エコノミストであるジム・オニール氏は8月、BRICSの共通通貨という考えを「馬鹿馬鹿しい」とした。

 同氏は次のように考えた。

 「彼らはBRICSの中央銀行を作るのか?どうやって?恥ずかしいことだ」

 今回のBRICSサミットは、第15回目となる。

 南アフリカの当局者らは、BRICS共通通貨が議題となっていることを否定したが、過去のサミットではこの問題は繰り返し議論されている。

 BRICSの首脳陣は、他国からの加盟申請を受け入れるかどうかも話し合う予定だ。

 ワシントン・ポストの17日の報道によると、これまでのところ、約20カ国がBRICSへの加盟を望んでいる。

 これらの国々には、ベネズエラ、ベトナム、インドネシア、サウジアラビア、イラン、アルゼンチン、キューバ、ナイジェリア、タイなどが含まれる。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/brics-digital-currency-could-launch-in-5-10-years-experts-claim.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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