バイナンス、中南米と中東で暗号資産デビットカードの提供停止

173453810_m.jpg

 取引量で最大の暗号資産(仮想通貨)取引所であるバイナンスは、中南米および中東地域で8月25日から暗号資産デビットカードサービス「バイナンスカード」の提供を停止するようだ。

 バイナンスカードは、一般的なデビットカードと同様、日常的な取引にデジタル資産を利用することができるというもので、同社ネイティブトークンのバイナンスコイン(BNB)、ビットコイン(BTC)イーサリアム(ETH)、カルダノ(ADA)、ソラナ(SOL)、柴犬コイン(SHIB)、XRP(XRP)などの主要暗号資産およびステーブルコインをサポートしている。

 顧客はバイナンスカードアプリを通じてカードに資金を入金しておけば、保有する暗号資産を数秒以内に法定通貨に変換し、世界9000万のマスターカード加盟店で使用することができる。

 バイナンスは、あるコロンビアユーザーのツイートへの返信で、バイナンスカードのサービスは「中南米および中東のユーザーは利用できなくなる」と述べた。

 「この商品は23年9月21日まで利用することができる。その後、カードは利用できなくなる。世界中のバイナンスアカウントが影響を受けることはない」

●バイナンス、「影響を受けるユーザーは1%未満」

 バイナンスは、これら地域でサービスを停止する具体的な理由は明らかにしていないが、この動きにより影響を受けるユーザーはわずか1%であるとしている。

 「当社ユーザーのごく一部(上記の市場のユーザーの1%未満)だけがこの影響を受ける」と同社は述べた。

 しかし、最新の報道では、暗号資産クレジットカードの利用がブラジルなど多くの中南米諸国で急増していると指摘されている。

 バイナンス・ブラジル責任者のギリェルメ・ナザール氏は、ブラジル国民は「パン屋での買い物、友達との食事、タクシー料金の支払い」など、日常的な買い物にバイナンスカードなどの暗号資産カードを使用していると語った。

 ナザール氏は6月、バイナンスカードの導入により、バイナンスは「現地ユーザーの需要に応えることができる」と述べていた。

 ブラジルの現地メディアLivecoinsによると、バイナンスカードの利用が増加しているのはブラジルだけではないという。

 アルゼンチンでは、ほとんどのユーザーが一般的な小売店やカフェ、レストランでバイナンスカードを利用している。また、オンラインショッピングやデジタル決済での暗号資産カードの利用も国内で増加しているという。

 一方、コロンビアでは、バイナンスカードは大型小売店や切符購入などの交通サービスでも利用されている。

 暗号資産の採用と暗号資産を使ったデビットカード利用が中南米地域で増加する中、バイナンスカードサービスの停止によって影響を受けるユーザーがわずか1%に過ぎないという報告には矛盾があるように思われる。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/binance-exchange-suspend-crypto-debit-card-offering-latam-middle-east-whats-going-on.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

最新記事
ランキングページ
ビットコイン詳細ページ
イーサ詳細ページ
XRP詳細ページ