ロンドン証券取引所グループ、伝統的な金融資産でブロックチェーン基盤の取引を検討

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 LSEG(ロンドン証券取引所グループ)が、幅広い伝統的金融資産の取引の提供にブロックチェーンを使用する可能性を調査している。同社の幹部が4日にフィナンシャル・タイムズに語った。

 LSEGで資本市場担当責任者を務めるマレー・ルース氏によると、ブロックチェーン活用の取引所の可能性を1年間近く調査した上で、LSEGは「変曲点」に達したという。最終的に計画を進めることを決定した、と同氏は付け加えた。

 「デジタル技術を使ってより洗練され、スムーズで、安価で、透明性のあるプロセスを構築し、それを規制下に置くというアイデアだ」

 ルース氏はさらに、フィナンシャル・タイムズに対し、ロンドン証券取引所のジュリア・ホゲットCEO(最高経営責任者)がこのプロジェクトを率いる可能性が高いと語った。

●「間違いなく暗号資産を中心としたものではない」

 LSEGは、伝統的資産の売買や保有の効率を改善するために、ビットコイン(BTC)などの暗号資産(仮想通貨)を支えるブロックチェーン技術をさらに調査している。しかし、「暗号資産を中心に何かを作っているわけではないことは間違いない」とロース氏は述べた。

 同取引所はこのプロジェクトを進める前に、パブリック・ブロックチェーン技術が「十分に優れて」おり、投資家の準備が整っていることを確かめたいと考えている。

 この計画が開始すれば、LSEGは、発行から取引、照合、清算までの完全な金融資産のライフサイクルを「ブロックチェーンを活用してエンド・ツー・エンドで」提供する世界初の大手証券取引所となる、とルース氏は述べた。

 最も歴史のある世界的証券取引所の1つであるLSEGは、このブロックチェーン基盤の市場事業に別の法人を使う計画だ。さらに、同取引所は既に英国政府や財務省、各国・地域の規制当局と協議しており、24年に最初の市場をロールアウトする予定だ。

 「全ての国・地域の参加者が、規則、法律、規制を完全に順守して別の国・地域の人々と、また場合によっては同時に複数の国・地域とやり取りできるグローバルなプラットフォームが最終的な目標であり、これはアナログな世界では実現できなかったものだ」とルース氏は付け加えた。

 この取り組みによって、通常「極めて複雑で」煩雑な手作業での処理に依存している金融資産の発行・取引の処理が容易になる。

 LSEGはまた、まずプライベート・マーケットでこのモデルの可能性を証明できれば、このデジタル事業を別の資産に拡大する計画も立てている。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/report-london-stock-exchange-group-mulls-blockchain-based-trading-for-traditional-financial-assets.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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