暗号資産取引所バイビット、新規制施行を前に英国市場からの撤退を検討

102629528_m.jpg

 暗号資産(仮想通貨)取引所のバイビットは、FCA(金融行動監視機構)の新規制が10月8日に施行されるのに伴い、英国から撤退する可能性を検討している。

 バイビットのベン・ジョウCEO(最高経営責任者)は、数週間後に施行される新たなマーケティング規則によって市場規制は厳しくなり、英国市場から撤退せざるを得なくなる可能性があると説明した。

 「規制が厳しくなっている。多くの国で撤退を余儀なくされるだろう。英国はすぐに撤退せざるを得なくなると思う。フランスからは最近撤退した」

 ジョウ氏は、今回の新規則により、金融勧誘をめぐるエコシステムが変化し、ほとんどの企業が旧法を回避するために実施していた逆勧誘を行うことが不可能になったと述べた。

 「FCAは、当社やOKX、バイナンスなど、すべての主要プレイヤーに接触し、この新法に対処するための計画について聞いた。新たな法律では、英語を使用するとユーザーを勧誘しているとみなされ、逆勧誘をしていると主張できなくなる。誰もが困っている。そして、誰もがこの新しい法律にどう対処するかを考えている」

 FCAは、業界関係者が市場の成長に有害であると評する複数の政策を通じて、暗号資産の規制に動いている。

 FCAにとって、新規則は暗号資産広告を「明確かつ公正で、誤解を招かず、重要リスク警告を表示し、不適切に投資意欲を煽ってはならない」ものにするものであり、一般投資家を保護しようとするものである。

 この新たな暗号資産マーケティング規則は、10月8日から「友達紹介」ボーナスを禁止し、初めての投資家に対するクーリングオフ期間も設けることになる。

●より広範な市場が影響を感じる

 複数の業界幹部や観測筋がこうした政策の影響を指摘しているように、FCAの新規則によって問題に直面しているのはバイビットだけではない。

 9月11日、暗号資産取引所のルノは、FCA新規則施行の2日前となる10月6日から一部顧客の暗号資産投資を停止すると発表した。

 ルノの政策責任者であるニック・テイラー氏は「FCAは、暗号資産企業に対して新たなルールを導入した。その結果、英国に顧客を持つ規制に準拠した暗号資産企業は、新たな規則に準拠するため、プラットフォームにいくつかの変更を加えている。ルノの場合、一部の顧客に対してプラットフォームを通じて投資する機会を当面停止するという措置を取ることとした」と述べた。

 同様に、デルファイ・ラボのガブリエル・シャピロ氏は、新規則は特に中央集権型取引所に影響を与え、導入拡大を鈍化させる可能性があると指摘。続けて、FCAが分散型取引所の間にルールを施行するのは難しいかもしれないと述べた。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/crypto-exchange-bybit-expected-leave-uk-market-amid-looming-regulations-whats-going-on.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

最新記事
ランキングページ
ビットコイン詳細ページ
イーサ詳細ページ
XRP詳細ページ