LVNH率いるアルノー氏の後継者の中に暗号資産支持者(再掲)

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 ベルナール・アルノーCEO(最高経営責任者)が率いる高級品コングリマリットのLVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)が、5人の子供のうち誰が大帝国を継承するのかを決める歴史的に極めて重要な瞬間に直面している。

 この決定は、高級品業界における暗号資産(仮想通貨)およびブロックチェ―ン技術の採用に大きな影響を与える可能性がある。暗号資産ニュースサイトのデクリプトが15日に伝えた。

 アルノー氏の2人の息子であるアレクサンドル氏とフレデリック氏は、LVMHの出資先企業でのブロックチェーン技術とNFT(非代替性トークン)の推進に貢献してきた。

 この2人のうちいずれかがLVMHの実権を握れば、ブロックチェーンやAI(人工知能)などの他の先進技術が、同グループの戦略においてより中核的な役割を担うようになる可能性が高い。

 この転換は、ルイ・ヴィトン、ティファニー、タグ・ホイヤー、そしてディオール(全てLVMH傘下)などの高級品ブランドに影響を与える可能性がある。

 ルイ・ヴィトンは既に、6月に発表されたNFTトランク事業で暗号資産に参入しており、ディオールはイーサリアム(ETH)を使ってお揃いのNFTを提供する男性用スニーカーを公表している。

 一方、アルノー氏は22年1月に、LVMHがNFTやメタバースに関するさらなる計画を有していることを示唆し、収支報告の際に次のように語っていた。

 「メタバースとNFTの活用がどうなるかを注視する必要がある。うまくいけばブランド活動に間違いなくポジティブな影響があり得るが、仮想のスニーカーを10ユーロで売るのが目的ではない。そこに興味はない」

 大きな影響力を持つ業界リーダーとしてのLVMHの地位を考えると、アルノー氏の後継者決定は、LVMHにとってだけでなく、高級品及びファッション業界全体にとって重要だ。

●子供達は継承に備える

 アルノー氏の5人の子供達は全て、LVMH傘下の企業で指導的地位に積極的に関わっており、幼い頃からLVMHの最高幹部となる準備を整えてきた。

 アルノー氏は子供達と定期的に会い、LVMHのトップに立つ準備ができているか評価していると言われている。

 ベルナール・アルノー氏は最近、自身のCEOとしての定年を75歳から80歳に引き上げ、関与し続ける意思を示しているが、子供達の将来の関与は議論され続けている。

 アルノー氏の継承計画は、子供達がそれぞれ同社の持分を20%保有し、理事会が全会一致で承認しなければ30年間は持分を売却できないようにすることを目的としている。

 後継者の中にアレクサンドル氏とフレデリック氏のような暗号資産支持者がいることで、LVMHが保有する高級品ブランドの戦略がよりブロックチェーンを重視するようになり、暗号資産と伝統的な高級品業界の境界がより曖昧になる可能性があることは明らかだ。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/crypto-advocates-among-arnault-heirs-lvmhs-succession-focus.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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