ETHの供給量が急増、30日間で4700万ドル相当が新たに流通

96045023_s.jpg

 暗号資産(仮想通貨)支持者らは、イーサリアム(ETH)の最近の供給量急増に懸念を示している。過去30日間で、4700万ドル超に相当するイーサリアムが新たに流通した。

 22年のPoS(プルーフ・オブ・ステーク)への移行でイーサリアムがデフレ資産になると考えていた多くのイーサリアム支持者にとって、この出来事は驚きだった。

 この供給量急増は、イーサリアム・ネットワークにおける取引活動の減少が原因となっている可能性がある。

 NFT(非代替性トークン)取引の減少とDeFi(分散型金融)活動の低下によって、バーンされるイーサリアムが減少した。

 イーサリアムの手数料バーンの仕組みでは、ネットワーク活動の増加がガス価格の高騰につながり、その結果より多くのイーサリアムが永久に流通から取り除かれる。

 しかし、最近のガス手数料低下で、ネットワーク取引の平均費用はわずか0.24ドルとなり、バーンされるイーサリアムが減少し、供給量急増の一因となった。

●コア開発者らは動じず

 暗号資産コミュニティの一部では、イーサリアムのインフレ傾向に懸念の声が上がっているが、イーサリアム・コア開発者らは動じていないようだ。

 イーサリアム・コア開発者のミカ・ゾルト氏は、この出来事を重視しておらず、8日に暗号資産ニュースサイトのデクリプトに対し、大局的に見れば「重要ではない」と語った。

 別のイーサリアム・コア開発者であるダンノ・フェリン氏は同様に、同じ記事の中で、イーサリアムの短期的なインフレは他のチェーンや経済全体を下回っていると指摘した。

 フェリン氏はこの記事の中で、「(イーサリアム供給量は)過去最高値を未だ下回っている」と述べ、イーサリアムの短期的なインフレ率は「他のチェーンや経済全体を大きく下回っている」とした。

 これに対し、ビットコイン(BTC)ネットワークにおける新規ビットコイン発行は4年ごとに半減しており、ビットコインの年間インフレ率は現在約1.8%となっている。

 米国の経済全体のCPI(消費者物価指数)は、9月時点で年間3.7%だ。

 これらの見解にかかわらず、供給ダイナミクスの変化が、イーサリアムの長期的な財務健全性とイーサリアムが「超健全通貨」(同通貨の支持者がデフレ通貨を表現する際に使う用語)になるという期待を果たせるかどうかについて、疑問を投げかけていることは明らかだ。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/ethereums-supply-surges-47-million-worth-of-eth-added-30-days.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

最新記事
ランキングページ
ビットコイン詳細ページ
イーサ詳細ページ
XRP詳細ページ