台湾、世界の動向と規制上の進展ふまえ暗号資産ETFを検討

etf_111399556_s.jpg

 台湾のFSC(金融監督委員会)は、暗号資産(仮想通貨)ETF(上場投資信託)導入の可能性を探っている。

 FSCは、海外の暗号資産先物商品やETFを綿密に研究していると明らかにした。FSCが現地メディアに語ったところによると、その意図は世界の市場動向に合わせて規制を徐々に緩和するためであるという。

 暗号資産ETF検討の背景には、いくつかの重要な世界的動向がある。FRB(米連邦準備制度理事会)の利下げの決定と、24年1月に予定されている米SEC(証券取引委員会)によるビットコイン現物ETFの審査が、この勢いに拍車をかけている。4月のビットコイン(BTC)半減期をめぐる期待もあり、ビットコインの年初来上昇率は150%を超えた。

●台湾規制当局、暗号資産ETFの動向を監視

 FSCは、SECによる承認とその後の公的投資の許可に伴う、ビットコインインデックス株式ファンドの潜在的な影響を認識している。台湾の国内投資銀行はこうした進歩に敏感で、同様の商品を導入することに長年関心を示している。

 FSCは各国での動きを例に挙げ、さまざまな市場で暗号資産先物商品やETFが普及していると指摘。

 カナダのトロント証券取引所やCboeオーストラリア取引所、主要米取引所が、さまざまな暗号資産ETFを上場しているか、あるいは上場予定であると述べた。

●FSC、段階的アプローチの採用を検討

 FSCは暗号資産ETFに関する規制緩和について、自己規律と基準に基づく段階的アプローチを取ると強調している。

 台湾はこれまでも、ボラティリティと投機的性質に関する懸念から暗号資産ETFやブロックチェーンETFを慎重に進めており、今回の戦略においてもその姿勢を維持している。

 台湾が暗号資産ETF領域に大きく踏み込もうとする中、業界プレイヤーは慎重ながらも楽観的な見方をしている。海外暗号資産ETFの私募発行を検討する動きもあったが、規制当局の監視強化やエラーや価格のラグに対する懸念といった課題があり、見直されることになった。

 FSCは、「暗号資産コンセプトETF」のようなものを計画する可能性があるとも述べている。このETFは、暗号資産関連ソフトウェア・ハードウェア販売会社に投資し、暗号資産の価格変動に直接連動することなく、暗号資産業界へのエクスポージャーを投資家に提供するというものである。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/taiwan-to-consider-crypto-etfs-based-on-global-trends.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

最新記事
ランキングページ
ビットコイン詳細ページ
イーサ詳細ページ
XRP詳細ページ