エルサルバドルのビットコイン債が規制当局の承認を取得、24年初頭に発行へ

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 「ボルケーノ債」としても知られるエルサルバドルのビットコイン(BTC)債が、24年初頭の発行に向けて規制当局の承認を取得した。

 ビットコイン債は、人気暗号資産(仮想通貨)取引所ビットフィネックスの規制対象部門であるビットフィネックス証券で提供される予定だ。

 エルサルバドルの国家ビットコイン局は公式Xアカウントで、「ボルケーノ債は、CNAD(デジタル資産委員会)から規制認可を取得した」と発表した。

 「ビットコイン債は24年第1四半期に発行される予定だ。これは、エルサルバドルのビットコインに関する新たな資本市場の始まりに過ぎない」

 エルサルバドルのビットコイン導入を強く支持してきたナジブ・ブケレ大統領は、Xでこの承認について確認した。

 同氏は12日、「ボルケーノ債はいつ?」と投稿。ビットコイン債が24年第1四半期に発行されることを示す複数の投稿を共有している。

●ボルケーノ債、10億ドル調達の見込み

 「ボルケーノ債」構想は、エルサルバドルがビットコインを同国の法定通貨として認める法律を可決した後間もなく、21年にブケレ大統領によって導入された。

 その目的は、この債券を通じて10億ドルを調達することである。調達資金は、同国の活火山から発電されるエネルギーなど、再生可能エネルギーのみを動力源とするビットコインマイニング産業を支援するために充てられるとしている。

 ビットコイン債の発行は当初22年3月を予定していが、何度か延期された。

 しかし、22年11月、ナジブ大統領の政党「Nuevas Ideas」党が過半数を占める議会にデジタル資産法案が提出され、ようやく事態が動いた。

 法案は賛成62票、反対16票を獲得し、最終的に23年1月に可決された

 この他にも、エルサルバドルはビットコインに焦点を当てた重要なイニシアチブを進めている。

 エルサルバドルは最近、「フリーダム・ビザ」プログラムを発表した。同プログラムは、100万ドル以上相当のビットコイン(BTC)あるいはテザー(USTD)を投資する年間最大1000人の個人に市民権を付与するというものである。

●エルサルバドルのビットコイン投資が実を結び始める

 エルサルバドルのビットコイン投資が黒字に転じた。

 ブケレ大統領のツイートを基に同国のビットコイン購入を追跡するNayibtracker.comのデータによると、エルサルバドルは保有するビットコインを売却した場合、約400万ドルの利益を手にすることになるという。

 エルサルバドル以外にも、暗号資産に投資する大口投資家の中には、利益が数十億ドルに達しているものもいる。

 ビットコインの最大機関投資家保有者の1つであるマイクロストラテジーは、含み益が20億ドルに急増した。

 ビットコインが1BTC=4万2000万ドルを突破したことで、マイクロストラテジーが保有するビットコインは約73億ドルに上昇。利益は20億ドルを超えた。

 同様に、世界最大のステーブルコインを発行するテザーも、ビットコイン準備金の価値が上昇し、利益は10億ドルに達した。

 テザーは現在、5万7576BTCを保有している。平均購入価格は1BTC=2万2480ドルであるため、同社が保有するビットコインは購入から約85%、11億ドル増加したことになる。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/el-salvadors-bitcoin-bonds-get-regulatory-approval-launch-set-for-early-2024.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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