ブラックロック、現物ビットコインETFに1000万ドルのシード資金を投入へ

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 ブラックロックは、申請中の現物ビットコイン(BTC)ETF(上場投資信託)に1000万ドルのシード資金を投入する計画だ。この資金投入は、米SEC(証券取引委員会)による規制承認に先立つ、ETF発売に向けた準備の一環として実施される。

 ブルームバーグ・インテリジェンスETFアナリストであるジェームズ・セイファート氏によると、世界最大の資産運用企業であるブラックロックは、ビットコインETFに関する修正版S-1申請をSECに提出した。修正案では、ビットコインETFの承認を待つ同社の動きについて詳述されており、その中で1000万ドルのシード資金を投入することを目指していると明らかにした。

●ブラックロック、シードファンドを進める

 「24年1月3日、シード株は現金で償還され、シードキャピタル投資家が40万株からなるシードクリエーションバスケットを1株25ドルで購入する」と申請書には記載されている。

 「シードクリエーションバスケット売却によるトラストへの総収益は1000万ドルとなる。トラストは24年1月3日にシードクリエーションバスケットの収益で1BTC=()ドルでビットコインを購入する」とした。

 セイファート氏は、シード資金調達の動きは「ローンチを意味するものではない」ものの、ブラックロックのビットコインETFのシード計画は「明らかに1月の承認予測と一致する」と指摘した。

 まだ名前は明かされていないが、指定参加者はビットコインを直接扱わず、現金のみを扱うことになるという。

 ブルームバーグアナリストのエリック・バルチュナス氏の投稿によると、「指定参加者は、株式の作成において現金のみを提供し、償還の際には現金のみを受け取る。さらに、指定参加者は直接または間接的に、作成・償還プロセスの一部としてビットコインを購入・保有・配布・受取を行うことはない」ということだ。

●ビットコインETF、「ビットコインを完全に破壊する」可能性

 ブラックロック、フィデリティ、グレイスケールなどの大手金融機関が積極的にビットコインETF申請を計画し、修正している一方で、ビットメックスの共同創設者兼元CEO(最高経営責任者)であるアーサー・ヘイズ氏は最近のブログ投稿で、ETFがビットコインにもたらし得る影響について懸念を示した。

 同氏は「欧米と中国の大手資産運用会社が、流通するすべてのビットコインを保有する未来を想像してほしい。一握りの企業がすべてのビットコインを保有し、ビットコインブロックチェーンが利用されなくなれば、ビットコインは稼働しなくなる」と述べた。

 続けて、「人々は、ビットコインを購入し、自己保管型ウォレットで保管するのではなく、ビットコインETFデリバティブを購入する。その結果、マイナーはマシンを動かすのに必要なエネルギーを払えなくなり、マシンの電源を切ることになる。ビットコインはなくなるだろう」と述べた。

 結論として、伝統的金融機関の現物ビットコインETFが「成功し過ぎた」場合、「完全にビットコインを破壊することになる」とヘイズ氏は考えている。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/blackrock-to-inject-10-million-into-seed-fund-for-upcoming-spot-bitcoin-etf.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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