NZ中銀総裁、ステーブルコインに関する警告を発する

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 ニュージーランド中央銀行のエイドリアン・オア総裁は12日の議会委員会で、暗号資産(仮想通貨)、特にステーブルコインの安定性について懸念を表明した。

 ブルームバーグの報道によると、オア総裁はこれらトークンを「不適切な名称」かつ「矛盾語法」であると批判し、伝統的金融市場に脆弱性をもたらし、実世界の市場を混乱させる可能性があると主張した。

 ステーブルコインは一貫した価格を維持するよう設計されており、多くの場合米ドルなど実世界の資産と連動している。しかしオア総裁は、その安定性は発行主体の財務健全度に依存しており、信頼性に疑問があると指摘した。

●暗号資産は法定通貨に代わることはできない

 オア総裁は、ビットコイン(BTC)などの暗号資産は貨幣の基本的な役割(根幹手段、価値の保存手段、貨幣単位としての役割)を果たしていないと指摘している。

 こうした懸念は世界の中央銀行の間でも広く挙げられている。伝統的な金融システムに対する独立したデジタル通貨の潜在的脅威について質問されたオア総裁は、宣伝されているメリットと金融システム内での実際の機能との間にかい離があるため、「重大な懸念」があると述べた。

 オア総裁は、政府と中央銀行によって裏付けられた法定通貨は、ほとんどの暗号資産とは異なり、本質的な安定性とインフレコントロールを提供することができると主張。

 また、ブロックチェーン技術が持つ革新可能性を認める一方で、金融システムへの応用については注意を促した。

 世界中の中央銀行は、これらのデジタル資産がもたらす潜在的なリスクと機会について理解し、対処するために取り組んでいる。ニュージーランド中銀以外にも、複数の中央銀行が暗号資産に対して同様の警告を発している。

 インド準備銀行総裁は以前、暗号資産は発展途上国経済により大きな脅威をもたらすと警告した。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/new-zealand-central-bank-governor-warns-against-stablecoins.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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