中国の自動車購入者、デジタル人民元スマートコントラクトでの前払いが可能に

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 中国の深セン市は、中国農業銀行との協業により、自動車の前払いにデジタル人民元のスマートコントラクトを導入した。

 現地紙Jing Baoによると、2月上旬、最初の消費者がデジタル人民元を利用したスマートコントラクトで新車の購入に成功したという。坪山区市場監督管理局は中国農業銀行と提携し、この「前払いプログラム」を開始した。

 最初の消費者である王氏は、ハオディ・オートモービル・ディーラーシップ&サービスセンターで新車を購入した。すべての取引は、中国農業銀行深セン支店が立ち上げたデジタル人民元プラットフォームで実行された。

 このシステムにより、顧客はデジタル人民元を使って契約と支払いプロセスを自動化し、自動車の購入代金を前払いすることができる。このプログラムは購入者の預金を保護し、購入体験を効率化することを目的としており、資金は車の納車時に開放される。

 王氏によると、消費者は納車前に多額の資金を自動車購入に投じるため、当然ながら不安を感じる。デジタル人民元での前払いをサポートするディーラーで入金すれば、消費者の不安を軽減することができる。

●深セン市、デジタル人民元での前払いを推進

 ハオディ・オートモービルがある坪山区は、「前払い安心区域」を導入した。

 レストラン、アフタースクール、教育機関など、前払いや預金を利用する業者の約50%がCBDC(中央銀行デジタル通貨)事業に対応している。

 坪山区市場監督管理局は、今後も金融機関と協力し、デジタル人民元スマートコントラクトの利点を活用していくと述べた。

 同局は、「決済」から「スマート決済」までデジタル人民元の応用を推進し、デジタル人民元での前払いの活用領域をさらに拡大することで、より安全で安心な消費者環境を構築することの重要性を強調した。

●UAEと中国、初となるクロスボーダーCBDC取引を完了

 2月1日、UAE(アラブ首長国連邦)と中国は、デジタルディルハムとデジタル人民元を使って、初となる1360万ドル相当のクロスボーダーCBDC取引を実行した。

 この取引は、アブダビで開催されたアラブ首長国連邦中央銀行の50周年記念式典で、「mCBDCブリッジ」プラットフォームを通じて行われた。

 式典では、UAEの副大統領兼副首相のマンスール・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン氏がUAE中国大使のチャン・イミン氏と共同でクロスボーダー決済を実行し、mCBDCブリッジをローンチ。22年に行われたmCBDCブリッジの試験運用フェーズ1以降で初となるリアルタイム取引を成功させた。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/car-buyers-in-china-now-can-pre-pay-with-digital-yuan-smart-contracts.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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