バイナンスがナイジェリアで脱税容疑に直面、幹部ら拘束される

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 世界最大の暗号資産(仮想通貨)取引所のバイナンスは、ナイジェリア当局との争いがエスカレートする中、ナイジェリアで脱税容疑に直面している。

 ナイジェリアの税務当局であるFIRS(連邦税務局)は、バイナンスに対する告発を発表し、2人のバイナンス幹部が政府によって拘束されたと明らかにした。現地メディアが25日に報じた。

 告発状は首都アブジャの連邦高等裁判所に提出された。その中で、VAT(付加価値)および企業所得税の不払い、税務申告書の不提出、バイナンスプラットフォームを通じて顧客の脱税をほう助した共犯という4つの脱税容疑が指摘されている。

●バイナンス幹部ら、ナイジェリア当局に拘束される

 拘束された2人の幹部、ティグラン・ガンバリャン氏とナディーム・アンジャルワラ氏は、現在EFCC(経済金融犯罪委員会)の下で身柄を拘束されている。

 ナイジェリア政府は、バイナンスが税務目的でFIRSへの登録を怠り、同国の税務規制に違反したと主張している。

 告発の1つは、バイナンスが2007年FIRS設立法の第40条で義務付けられている各種税金の徴収と送金を怠ったというものだ。

 同条は、特に税金の不徴収および不送金に関するもので、違反が見つかった企業に対する罰則と投獄について規定している。

 告発状には、バイナンスがVATインボイスを発行せず、加入者による税額の決定や税金の支払いを妨げているなど、税法違反で告発されている具体的な事例が詳述されている。
 
 FIRSによると、年間2500万ナイラを超える事業を行っている企業は、財政法に基づきCIT(企業所得税)などの税金を納め、VATを徴収し、送金する必要がある。

 FIRSは声明で、「年間2500万ナイラを超える事業を行う企業は、財政法によりナイジェリアに存在しているとみなされる」と述べた。

 「この規則によれば、バイナンスはそのカテゴリーに含まれるため、CITなどの税金を納め、VATを徴収・送金する義務がある。しかし、バイナンスはこれらの要件に従わなかったため、ナイジェリアの法律に違反し、この違反行為によって調査や法的措置に直面する可能性がある」

●米国、拘束されたバイナンス幹部の支援求める声高まる

 バイデン政権に対し、告発されたバイナンス幹部の釈放に介入するよう圧力が高まっている。

 同政権には、ナイジェリア政府によって24年2月6日から拘束されているガンバリャン氏とアンジャルワラ氏の釈放に向けた迅速な対応を求める声が高まっている。

 米国デジタル商工会議所は15日、公式ウェブサイト上のブログ投稿を通じて、重大な不公正とみなされる事態に対処するための迅速な外交介入を求めた。

 報じられている通り、バイナンスは最近、規制当局の取り締まりを受け、ナイジェリアの現地通貨ナイジェリアナイラ(NGN)に関わる全てのサービスを停止せざるを得なくなった。

 同社は8日以降ナイラの引き出しを停止すると発表した。

 これに先立ち、ナイジェリア政府はバイナンスに対し、同国の現地通貨を安定させるための取り締まりの一環として、同社に100億ドルもの罰金を科していた。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/binance-faces-tax-evasion-charges-in-nigeria-executives-detained.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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