米国の大統領選と仮想通貨政策、グレースケールが意識調査発表

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●半数が仮想通貨に投資予定と回答

暗号資産(仮想通貨)投資企業グレースケールは29日、米国人の仮想通貨に対する最新の意識調査を発表した。

これはグレースケールが世論調査会社The Harris Pollに依頼して実施したものだ。2024年4月30日から5月2日の期間、米大統領選に投票する予定の米国の成人1768人を対象にしてオンラインで行っている。

今回の調査では、有権者のほぼ半数(47%)が今後、投資ポートフォリオの一部として仮想通貨を保有するだろうと答えた。この回答は、2023年11月に行われた同様の調査と比較して40%増加していた。

また、41%の有権者がビットコイン(BTC)に注目する理由として「地政学的緊張、インフレ、米ドルのリスク」を挙げた。11月の34%から上昇した格好だ。

大統領選挙の最大の争点としてはインフレーションを挙げた回答者が28%と最多だった。グレースケールはこの結果について、発行上限が設定されているビットコインのような資産の潜在的価値を示すものと意見している。

さらに、2023年11月と比較すると、仮想通貨を良い長期投資の機会と見なす人々が40%から47%に増えていた。

一方、人々は仮想通貨に対するより明確な規制を求めている模様だ。「仮想通貨に投資する前に、仮想通貨に対する新たな政策や規制が施行されるのを待つ」と答えた回答者が44%と最多だった。

なお、米国下院は先日、仮想通貨市場における規制の不確実性を解消し、米商品先物取引委員会(CFTC)の権限を強化する「21世紀のための金融イノベーション・テクノロジー法」を可決したところだ。

この法案が今年成立する見込みは低いものの、仮想通貨コミュニティの機運を高めている。

●「仮想通貨は超党派の問題」

グレースケールは、調査結果によると仮想通貨は超党派の問題であることが示されたと指摘した。仮想通貨の保有率は、共和党が18%、民主党が19%と同等だった。

さらに、民主党と共和党のどちらが仮想通貨にとっては好ましいかという質問に対しては、民主党30%、共和党30%と回答が同等に分かれている。

グレースケールは、このことは仮想通貨の支持層がどちらかの政党に偏っているわけではないことを示すと意見している。SAB121が超党派で支持されたこととも一致していると続けた。

今月、金融機関が仮想通貨カストディアンとして機能することを可能にする決議案(SAB121)が両院で可決したところだ。賛成票は共和党員が多かったものの、一部の民主党員も賛成に回っていた。

現在のところ、共和党の方が仮想通貨支持を強調する議員が多い。共和党の大統領候補ドナルド・トランプ氏も仮想通貨擁護を唱えており、米国は業界のリーダーになるべきだと演説している。

(イメージ写真提供:123RF)

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CoinPostに掲載された記事を、許可を得て転載しています。

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