JPモルガン、ビットコインマイニング企業の目標株価を引き下げ
JPモルガンは、最近の市場動向と各企業の事象を考慮し、クリーンスパーク、ライオット・プラットフォームズ、マラソン・デジタルなどビットコイン(BTC)マイニング企業株価の目標価格を引き下げた。
JPモルガンは23日、最近の市場動向と各企業の事象を反映し、複数の有名ビットコインマイニング企業の目標価格を修正した。
目標価格を引き下げたにもかかわらず、同社は一部のマイニング企業株に買い機会が到来したと見ている。
●JPモルガンの目標株価引き下げ、その要因は?
JPモルガンはが目標株価を引き下げた要因は主に2つある。同社は前回の目標価格修正以降、ビットコイン下落を受け、ビットコインの価格予想を6万8000ドルから6万ドルに引き下げた。
また、想定ネットワークハッシュレートの上昇(600EH/秒から615EH/秒へと上昇)と、一部マイニング企業の株式数の希薄化も考慮している。
こうした要因により、マイニング企業のEH/秒あたりの目標粗利益予想が引き下げられた。
同社アナリストのレジナルド・スミス氏とチャールズ・ピアス氏は、上場している複数のビットコインマイニング企業の目標株価修正について説明している。
クリーンスパーク(CLSK)の目標価格は12.50ドルから10.50ドルに、アイリス・エナジー(IREN)は11ドルから9.50ドルに引き下げられた。
マラソン・デジタル(MARA)の目標価格は14ドルから12ドルに、ライオット・プラットフォームズ(RIOT)は12ドルから9.50となった。
こうした目標価格の引き下げにもかかわらず、JPモルガンは一部のマイニング企業についてポジティブな見通しを堅持している。
アナリストらは、「IRENとRIONを引き続きオーバーウェイトに、MARAをアンダーウェイトに、CIFRとCLSKをニュートラルにしている」と述べた。
アナリストらはアイリス・エナジーとライオット・プラットフォームズの最近の株価下落が、絶好の買い場を提供している可能性を示していると指摘。JPモルガンに先立ち、投資会社バーンスタインも4つのマイニング企業を「アウトパフォーム」評価に引き上げている。
●ビットコインマイニング業界に対する見通し
マイニング企業の目標株価は引き下げられたが、JPモルガンのレポートはビットコインマイニング業界について楽観的な長期的見通しを示している。
同社は、ビットコインの今後4年間のブロック報酬は約370億ドルと予想している。
これは前回の予想より19%低いが、前年比では85%増加している。
JPモルガンは、合計2100万枚のビットコインのうち採掘可能なビットコインが128万枚残っていることから、採掘可能なビットコインは740億ドル相当であり、大きな機会があると指摘している。
同社がポジティブな見通しを示している一方で、ビットコインの市場データは潜在的リスクを示している。
クリプトクアントのレポートによると、マイナーが保有するビットコイン量は過去2年以上において最高水準に達しており、合計36万8000BTC(約223億6000万ドル)となっている。歴史的に見ると、このような保有量の増加は相場下落に先行することが多い。
OTC(店頭取引)デスクのビットコイン保有量も大幅に増加しており、マイニング企業のOTC残高は過去3ヶ月で70%増加した。
マイニング企業のビットコイン保有量の増加の背景に大規模な売却計画があることもあり、売り圧力を強め、ビットコイン価格を押し下げる可能性もある。
(イメージ写真提供:123RF)
This story originally appeared on cryptonews.com.
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